韓国の昔の絵画の代表格といえば墨の濃淡で表現する水墨画ですが、
実は古代から現在まで最も多く描かれているのは色画です。
韓国絵画の原形である高句麗古墳壁画をはじめ、仏画、像画、山水画、装画など多くの色画が残っています。
画帖や掛軸、屏風などその形態や用はさまざまで、韓国絵画を代表する傑作の中にも色画が数多く含まれています。
主に文人たちの間でたしなまれた水墨画とは異なり、色画は王室から民まで幅広い人々に愛好されました。
仏教や教、民間信仰といった宗教の世界を華やかな色で表現したり、人間の顔や宴会の様子、
村のを写実的に描写したり、富貴栄華や無病長寿を願う切実な気持ちを表したりしました。
古くから人々の暮らしに寄り添ってきた多な色画を堪能し、絵に込められた先人たちの願いに思いを馳せてみて下さい。